成 年 後 見 制 度

判断能力が不十分な方を守る「成年後見制度」

高齢のため、また痴呆などにより自分の判断能力が不十分になることがあります。しかし、日常生活の中ではさ
まざまな手続きをしたり、また、契約をしなければならないことがあります。介護保険サービスを受けるときにも、本人と介護サービス指定事業者との間で契約を結びます。
  正常な状態であれば問題ないでしょうが、判断能力が不十分なため、自分に不利な契約をする恐れもありますし、これまで築いてきた財産を守れないということも起きるかもしれません。また、最近では老人をターゲットにした悪徳商法も多発していますので、その被害にあう恐れもあります。

判断能力が不十分な方々を守るために、平成12年3月までは「禁治産」および「準禁治産」という制度がありました。しかし、この制度は
  • 対象者がある程度重い精神上の障害のある方のみに限定されていた。
  • 戸籍に記載されるため、関係者が抵抗を感じた。
  • 保護に当たる人を一人しか置けないため、必ずしも適任者が支援することにならなかった。
  • 制度が画一的であり、硬直的だった。
      など、さまざまな問題が指摘されていました。

この制度は、痴呆症の方や知的障害のある方、精神障害のある方など判断能力が不十分な方々が対象。
財産管理をしたり、身上監護(介護、施設への入退所などの生活について配慮すること)についての契約や、遺産分割などの法律行為を自分で行うことが困難であるこれらの方々を保護し支援するものです。
「自己決定の尊重」と「本人の保護」の理念との調和を目的としてスタートしたこの制度は、旧制度に比べ、軽度の痴呆の方や知的障害の方にも対応できるようになっています。


成年後見制度は、「法定後見制度」と「任意後見制度」の2種類があります。
法定後見制度は、判断能力の程度により、「後見」「保佐」「補助」の3つに分けられます。

  • 後見 ほとんど判断ができない方が対象
  • 保佐 判断能力著しく不十分な方が対象
  • 補助 判断能力が不十分な方が対象

家庭裁判所に審判の申し立てをし、家庭裁判所が本人を支援する
「成年後見人」、「保佐人」、「補助人」を選任します。


本人の住所地の家庭裁判所に、「後見」「保佐」「補助」の開始の審判を申し立てます。申し立ては、本人、配偶者、4親等以内の親族などができます。
身寄りがないなどの理由で申し立てをする方がいない場合は、市町村長が申し立てをすることができます。
申し立てには、4000円の登記印紙、収入印紙などが必要です。また、鑑定手続きのため鑑定費用が必要になる場合があります。司法書士などに書類の作成を依頼した場合はその手数料がかかります。

任意後見制度は、本人に判断能力があるうちに代理人である任意後見人を選任する制度です。本人の判断能力が不十分になった場合の財産管理、身上監護の事務について代理権を与える「任意後見契約」を公証人の作成する公正証書で結んでおくことができます。

成年後見登記制度は、成年後見人等の権限や任意後見契約の内容などをコンピュータにより登記し、登記官が「登記事項証明書」を発行することによって登記情報を開示する制度です。登記事項証明書は、登記されていることの証明書、または登記されていないことの証明書です。
審判の申し立ての際、この証明書が必要となります。また、成年後見人が本人に代わって財産の売買や介護サービス提供契約などを結ぶときに、取引相手にその権限を確認してもらうという場合にも利用できます。
批判の多かった旧制度の戸籍への記載に代えてできた制度です。

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